本格的なバードウォッチングを楽しみに八ヶ岳山麓へ

今年の冬からバードウォッチングに嵌り、春先にはとうとう専用の双眼鏡まで購入した私でしたが、身近なフィールドで観られる野鳥はどうしても種類が少なく、マメに通えば通う程にマンネリ感は大きくなってゆくもの。

その分普段見慣れない習性や、レアな種類を発見出来るチャンスは膨らむものの、必ずしもその頻度は高いものではありません。

そこで気分転換に内陸の高原地帯で1日を利用し、清々しい空気の中でウォーキングがてら、本格的なバードウォッチングを楽しみたいと計画・実行したのでした。

目的地は甲信越地方の中でも野鳥観察のベストスポットとして実績の高い八ヶ岳山麓。時期はモロに5月の大型連休と被ってしまいましたが、早朝から出発すれば渋滞にも巻き込まれる事は無いだろう、と眠気を我慢し出発したのでした。

しかし警戒した割には道中はスイスイで、現地に到着したのは午前8時ちょっと過ぎの事。正直現地着は渋滞込みで昼前かも知れないと思っていただけにこの意外さは嬉しく、軽く車内で朝食を済ませ、早速支度をしてバードウォッチングとウォーキングに出発したのです。

清里高原の周囲は牧草地と天然の森林地帯がパッチ状に広がり、そこからは遠方に雪を被った美しい八ヶ岳南アルプス、富士山頂等を展望出来ます。それだけでも大変感動的で、事ある度にデジカメのシャッターを切っていた私でしたが、それ以上に嬉しかったのはやはりこのエリアに生息している野鳥の種類の多さでした。

平地では滅多に見られないキビタキやカケス、アカゲラを始め、美しい鳴き声を聴かせてくれる種類が大変多く、買ったばかりの双眼鏡の見え味を味わう他にも、その美しい鳴き声に存分に癒され、アップダウンのきついルートでさえも、いつしか足取りが軽くなるのが感じられる程でした。

もしかしたら野生のフクロウの姿が見られるかも知れない、という欲を持っていたのですが、さすがに夜行性の猛禽類。真っ昼間、それも繁殖期にそう簡単に姿を見れる筈も無く、それはそれで残念だったのですが、それにも増して充実した1日を過ごす事が出来たのです。

ウォーキング終盤にはさすがに足腰も疲れ、最後は牧場そばの売店で濃厚なソフトクリームの味を堪能しつつ高原ならではのパノラマビューをのんびりと楽しみ、帰路の渋滞が始まる前の早目の時間帯に引き上げてきました。

現地のパンフレットによると、冬季は冬季で昼間にフクロウが観察出来るチャンスが高まるとの事。さすがに車は使えないでしょうが、何とか都合を付け、ここに戻って来たいと思ったのでした。